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誤射かもしれない
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 書き上がらなかったAB。
 日向と音無→音無とユイにゃん→日音と続くはずでしたが自販機が屋内にあることに気づいたあたりから手が止まった。あと6話…何が起こったし…音無君は一級フラグ建築士だったのか。あと天使ちゃんマジ天使。

 10日から実習なので死にます。探さないでください。




 これやるよ、と軽い調子で差し出された紙パック音無は反射的に受け取った。妙にもったりした質量の紙パックは、よくある持ちどころが悪いと中身が飛び出してしまうタイプのジュースのようだった。音無は首を傾げる。こんなものをいきなり貰う理由がない。
「なんだよ?」
 対する日向は眉尻を下げて肩を竦める。音無の手中に収まるピンクの紙パックをちらりと見、次いで傍らに居並ぶ自動販売機を見るその表情は苦笑めいている。
「間違って出てきちまったみたいでさあ。俺、それ好きじゃねーし」
「ふうん」
 日向の手には缶コーヒーが握られている。適当に飲み物を買いに来た音無は喉の渇きを癒せるならなんでもいいと思っていたし、何より日向から渡されたこのジュースは飲んだことがない。どこか強烈な商品名からいつか飲んでみたいと好奇心を燻ぶらせてはいたものの、いざ何か買おうとなると飲み慣れたお茶を買ってしまう音無としては降って湧いた好機である。
 これを機に挑戦してみるかとありがたく受け取ることにする。
「じゃあ貰うわ。ありがとな」
「っや、貰ってもらったの俺の方だし」
 片手をひらひらと振って日向が笑う。ここに来て以来見慣れてしまった友人の笑顔に、ふと音無は違和感を覚える。
「…ありがとな」
 最後にそう呟いて背を向けられてしまったので確かめようもないが、詰めていた息を吐き出すような、緊張が途切れたような、とにかくそんな類の笑顔。日向の表情は音無にはそう見えた。例えばこのジュースを受け取ってもらえないのではないかという不安から解き放たれたとか、そういう。
 もしかしてそんなに不味いのか、これ。渡り廊下を曲がり校舎内へと消えていく日向の背中をじっと見つめるが疑惑に対する答えなど得られようはずもない。 まあいいかと思い直し音無は日向とは逆方向に歩き出した。特に行くあてもなく校舎内をぶらついて、遠くから響く音につと気づく。日向は迷わず音の聞こえる方へと向かう。階段を上って長い廊下を半ばまで直進。


 4話後のつもりだった。
 5話で案外音無と日向って同じような謎の味覚してんじゃねって思った。
 紙パックのジュースはもちろんどろり濃厚ピーチ味です。ともすれば礼でなく嫌がらせである。
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お楽しみメモ
2009年3月21日
 Sound Horizon Live Tour 2009 - 第三次領土拡大遠征 - 横浜公演
2011年3月3日
 DISSIDIA 012 FINAL FANTASY
2013年3月14日
 スーパーロボット大戦UX
2015年6月28日
 Splash!3
2016年4月23日
 劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』
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